Faylay~しあわせの魔法
「私、貴方たちはくっつけておいた方がお互いに回復が早そうだわ、と思いまして。それで、同じところで寝かせておきましたのよ」
ローズマリーは頬に手を添え、そう説明した。
ここは海賊船内にある食堂。何十人もいる海賊たちを収容出来るよう、広々と作られている。すでに海賊たちは食事を終えて各自の仕事に就いており、食堂はガランとしていた。
そこに仲間たちは集まり、いくつもある円卓のうちのひとつに座って、驚くほど美味な朝食を頂いているところだ。
「でもまさか、貴方が回復したての弱っている女の子を襲おうとするなんて。人は見た目では分からないものですのね。それはばちーんとやられますわよ。自業自得ですわ」
わざとらしくも思える溜息をつき、ローズマリーはフルーツを口に運んだ。
「違うってば!」
どん、とテーブルを叩いて、フェイレイはこの状況を作り出した張本人を軽く睨みつける。
「……最低ですね」
温かいスープをすするヴァンガードは、隣から軽蔑の眼差しを送る。
「ちがうー!」
フェイレイはブンブンと首を振った。
「ヴァンガード、お前はそんな大人になってはいけないぞ。婦女子に暴行をはたらくなど、言語道断だ!」
オズウェルは厳しい口調でそう言い、ビアンカも力強く頷いた。
「暴行働いてないから! 違うからー!」
そう言っても、みんなフェイレイの頬にくっきりと残る手形の痕を、ジロリと睨むのだった。
ローズマリーは頬に手を添え、そう説明した。
ここは海賊船内にある食堂。何十人もいる海賊たちを収容出来るよう、広々と作られている。すでに海賊たちは食事を終えて各自の仕事に就いており、食堂はガランとしていた。
そこに仲間たちは集まり、いくつもある円卓のうちのひとつに座って、驚くほど美味な朝食を頂いているところだ。
「でもまさか、貴方が回復したての弱っている女の子を襲おうとするなんて。人は見た目では分からないものですのね。それはばちーんとやられますわよ。自業自得ですわ」
わざとらしくも思える溜息をつき、ローズマリーはフルーツを口に運んだ。
「違うってば!」
どん、とテーブルを叩いて、フェイレイはこの状況を作り出した張本人を軽く睨みつける。
「……最低ですね」
温かいスープをすするヴァンガードは、隣から軽蔑の眼差しを送る。
「ちがうー!」
フェイレイはブンブンと首を振った。
「ヴァンガード、お前はそんな大人になってはいけないぞ。婦女子に暴行をはたらくなど、言語道断だ!」
オズウェルは厳しい口調でそう言い、ビアンカも力強く頷いた。
「暴行働いてないから! 違うからー!」
そう言っても、みんなフェイレイの頬にくっきりと残る手形の痕を、ジロリと睨むのだった。