Faylay~しあわせの魔法
夜が明け、まだ朝霧の立ち込めるうちから、パーティは南へ向けて歩き出す。
小さな集落をいくつも通り過ぎ、何度も魔族と遭遇しながら歩き続けると、5日目の昼にはやっと、潮の香りが木々の間をすり抜けて感じられるようになってきた。
それを感じるようになると、すぐに針葉樹林を抜けた。その先はもう海だ。
海岸沿いに広がるセルティア一のリゾート地、エスティーナ。
緩やかな丘陵に、段々と白い壁の家が整然と並び、南国独特の細い木々が間を埋める。
人々の着ている衣服も鮮やかな色が多く、海べりで開かれる市は威勢のいい声が響き渡っていた。
「町は魔族用の防御壁に覆われているし、特に困ったところは見受けられませんね」
賑やかに活気付く道を歩きながら、ヴァンガードはそう感想を漏らす。
「そうだな。見た所はあんま変わんないけど、何かはあるんだろうな。よし、町長のいる役所にレッツゴー!」
右の拳を突き上げて、フェイレイはズンズンと歩き出す。
途中、自分たちの国の『英雄』の顔を知る国民たちは、にこやかに手を振ってくれた。それにフェイレイは愛想よく手を振り返す。
中には浜辺に遊びに行く水着姿の女の子たちもいて、フェイレイとヴァンガードは歩きながら振り返った。
小さな集落をいくつも通り過ぎ、何度も魔族と遭遇しながら歩き続けると、5日目の昼にはやっと、潮の香りが木々の間をすり抜けて感じられるようになってきた。
それを感じるようになると、すぐに針葉樹林を抜けた。その先はもう海だ。
海岸沿いに広がるセルティア一のリゾート地、エスティーナ。
緩やかな丘陵に、段々と白い壁の家が整然と並び、南国独特の細い木々が間を埋める。
人々の着ている衣服も鮮やかな色が多く、海べりで開かれる市は威勢のいい声が響き渡っていた。
「町は魔族用の防御壁に覆われているし、特に困ったところは見受けられませんね」
賑やかに活気付く道を歩きながら、ヴァンガードはそう感想を漏らす。
「そうだな。見た所はあんま変わんないけど、何かはあるんだろうな。よし、町長のいる役所にレッツゴー!」
右の拳を突き上げて、フェイレイはズンズンと歩き出す。
途中、自分たちの国の『英雄』の顔を知る国民たちは、にこやかに手を振ってくれた。それにフェイレイは愛想よく手を振り返す。
中には浜辺に遊びに行く水着姿の女の子たちもいて、フェイレイとヴァンガードは歩きながら振り返った。