Faylay~しあわせの魔法
「バアちゃんのご先祖様は、勇者になんて言ったの?」
フェイレイの問いに、ナミは葡萄酒を傾けながら、赤い顔で言った。
「そんなこたぁ知らん!」
「えええ~?」
「もう千年も昔の話じゃ。話も風化してしまっておるわ」
ヒャヒャヒャと楽しそうに笑うナミに、フェイレイは不満顔。
「なんだー。勇者を目指すヒントにしようと思ったのに」
「心配するなぁ。ワシの占いでは、お前さんは明日にでも勇者じゃ! 世界を救う、偉大なる人物よ! そしてワシは、偉大なる占師じゃあ~!」
「もう、おばあちゃんたら!」
グラスを持ってフラフラになっているナミを、ハルカが支える。
「もう寝ましょう? 皆さんすみません、ご迷惑をおかけして。ほら、おばあちゃん!」
ハルカに連れられて、ナミは奥の寝所へと引き上げていく。
「私たちもそろそろお開きにしましょうか」
「うん」
立ち上がり、辺りを見回して、リディルの姿がないことに気づいた。
「あれっ?」
ヴァンガードの姿もない。
キョロキョロと首を動かしていると、ローズマリーが教えてくれた。
「リディルならさっき外に出て行きましたよ。その後、ヴァンくんが追いかけていったようですけれど」
「え、気づかなかった」
「貴方、おばあさんに掴まっていましたものね」
フェイレイの問いに、ナミは葡萄酒を傾けながら、赤い顔で言った。
「そんなこたぁ知らん!」
「えええ~?」
「もう千年も昔の話じゃ。話も風化してしまっておるわ」
ヒャヒャヒャと楽しそうに笑うナミに、フェイレイは不満顔。
「なんだー。勇者を目指すヒントにしようと思ったのに」
「心配するなぁ。ワシの占いでは、お前さんは明日にでも勇者じゃ! 世界を救う、偉大なる人物よ! そしてワシは、偉大なる占師じゃあ~!」
「もう、おばあちゃんたら!」
グラスを持ってフラフラになっているナミを、ハルカが支える。
「もう寝ましょう? 皆さんすみません、ご迷惑をおかけして。ほら、おばあちゃん!」
ハルカに連れられて、ナミは奥の寝所へと引き上げていく。
「私たちもそろそろお開きにしましょうか」
「うん」
立ち上がり、辺りを見回して、リディルの姿がないことに気づいた。
「あれっ?」
ヴァンガードの姿もない。
キョロキョロと首を動かしていると、ローズマリーが教えてくれた。
「リディルならさっき外に出て行きましたよ。その後、ヴァンくんが追いかけていったようですけれど」
「え、気づかなかった」
「貴方、おばあさんに掴まっていましたものね」