Faylay~しあわせの魔法
「でも、私では身長差がありすぎて誤魔化せません。フェイレイくんも……」
「俺でいいならやるけど」
任務であるならば、女装だろうがなんだろうがやる。傭兵とはそういうものなのだ。
しかし、ローズマリーは静かに首を振った。
「無理ですわ。貴方確かに細いのですけれど、腕も首も男性のそれです。一応剣士ですものねぇ……。これだけシルヴァさんが目立った後ですから、やはり同じような人でないと」
ローズマリーの視線が、ヴァンガードへ向いた。
それにつられるように、全員の視線が水色の髪の少年に集まる。
「……え?」
集中する視線に気づいて、ヴァンガードは顔を上げる。
みんな、黙ってじいっとヴァンガードを見つめていた。
「……僕ですか!?」
一歩後退すると、ベッドに引っかかってストン、と腰を下ろしてしまった。
「目の色、シルヴァさんと同じですし」
「ヒールの高さで身長はごまかせる」
「ヴァンくんはまだ細いですしね。十分、女の子で通りますわ」
「うん」
女性2人は頷きあった。
「ちょ、待ってくださ……」
「頑張れ、ヴァン! 任務だ!」
フェイレイには力強く肩を叩かれた。
「俺でいいならやるけど」
任務であるならば、女装だろうがなんだろうがやる。傭兵とはそういうものなのだ。
しかし、ローズマリーは静かに首を振った。
「無理ですわ。貴方確かに細いのですけれど、腕も首も男性のそれです。一応剣士ですものねぇ……。これだけシルヴァさんが目立った後ですから、やはり同じような人でないと」
ローズマリーの視線が、ヴァンガードへ向いた。
それにつられるように、全員の視線が水色の髪の少年に集まる。
「……え?」
集中する視線に気づいて、ヴァンガードは顔を上げる。
みんな、黙ってじいっとヴァンガードを見つめていた。
「……僕ですか!?」
一歩後退すると、ベッドに引っかかってストン、と腰を下ろしてしまった。
「目の色、シルヴァさんと同じですし」
「ヒールの高さで身長はごまかせる」
「ヴァンくんはまだ細いですしね。十分、女の子で通りますわ」
「うん」
女性2人は頷きあった。
「ちょ、待ってくださ……」
「頑張れ、ヴァン! 任務だ!」
フェイレイには力強く肩を叩かれた。