Faylay~しあわせの魔法
「何が起きた……!?」
皇都の上空を飛んでいた戦艦の目の前に、暗雲立ち込める夜闇よりも濃い暗闇が広がった。
そこからきた衝撃が戦艦を揺らし、次々に警告音が鳴り出した。
「艦長、舵がききません!」
青い軍服を着たアライエルの兵士が、焦燥の声を上げる。
グラリと床が傾き、戦艦はゆるやかに左へ旋回を始める。
「高度を維持出来ません! このままでは地面に激突します!」
オペレーターの声が忙しなく行き交う中でも、急激に落ちていく戦艦の周りをリンドブルムが取り囲み、更に攻撃を仕掛けてくる。
「攻撃を続けろ! 操舵手はなんとか立て直せ!」
「駄目です艦長! 砲台も動きません!」
「なんだと……!?」
そこへ、他の艦からも同じような報告が飛び込んでくる。
アライエルの戦艦を含め、連合軍の戦艦のすべてと、なんと星府軍のティル・ジーアまでもがその機能を停止させ、SOS信号を出していた。
この空にある戦艦がすべて地に落ちる。
一瞬だけ頭を真っ白にしたものの、艦長は何か術はないかと声を張り上げる。
「原因はなんだ!」
「分かりません! ですが……物凄いエネルギーが前方から噴出しています。それに引っ張られているような感覚です……」
確かに、チリチリと揺れるモニターには、みるみる近づいてくる他国の戦艦が映っている。
「ぶつかる!」
兵士たちの叫びとともに、戦艦の側面が他国の戦艦とぶつかり合った。激しい衝撃に兵士たちが床に転がる。
皇都の上空を飛んでいた戦艦の目の前に、暗雲立ち込める夜闇よりも濃い暗闇が広がった。
そこからきた衝撃が戦艦を揺らし、次々に警告音が鳴り出した。
「艦長、舵がききません!」
青い軍服を着たアライエルの兵士が、焦燥の声を上げる。
グラリと床が傾き、戦艦はゆるやかに左へ旋回を始める。
「高度を維持出来ません! このままでは地面に激突します!」
オペレーターの声が忙しなく行き交う中でも、急激に落ちていく戦艦の周りをリンドブルムが取り囲み、更に攻撃を仕掛けてくる。
「攻撃を続けろ! 操舵手はなんとか立て直せ!」
「駄目です艦長! 砲台も動きません!」
「なんだと……!?」
そこへ、他の艦からも同じような報告が飛び込んでくる。
アライエルの戦艦を含め、連合軍の戦艦のすべてと、なんと星府軍のティル・ジーアまでもがその機能を停止させ、SOS信号を出していた。
この空にある戦艦がすべて地に落ちる。
一瞬だけ頭を真っ白にしたものの、艦長は何か術はないかと声を張り上げる。
「原因はなんだ!」
「分かりません! ですが……物凄いエネルギーが前方から噴出しています。それに引っ張られているような感覚です……」
確かに、チリチリと揺れるモニターには、みるみる近づいてくる他国の戦艦が映っている。
「ぶつかる!」
兵士たちの叫びとともに、戦艦の側面が他国の戦艦とぶつかり合った。激しい衝撃に兵士たちが床に転がる。