Faylay~しあわせの魔法
『リディル……何か、“思い出した”のか?』
アリアの質問に、リディルは小さく首を振った。
「……何も」
『そうか』
「え、何? 何で?」
『黙れ』
フェイレイにカッと鋭い瞳を向けて黙らせると、アリアはまたリディルに質問した。
『どうやって女王を召還した? 女王召還術は、教えていないはずだ』
「……そうなの?」
フェイレイがリディルを見る。リディルは頷いた後、床に視線を落としながら言った。
「どうして出来たのか分からない。でも……出来ると思ったから、やった」
『そうか……』
アリアはまたしばらく黙った後、声を低くして言った。
『お前たち、そのことは誰にも言うなよ』
「え? ……うん。なんで?」
『何でもだ。他に知っている者は?』
「いない……よな?」
振り返ると、ヴァンガードもリディルも頷いた。あの場にいたのは自分たちのパーティだけで、救援隊到着後もリディルは気を失ったままだったから、召還術は使っていない。
『ならば良い。決して口外するな』
「うん、分かった。けど……なんで?」
『二度も聞くな、馬鹿め。……とにかく、この事は他言無用だ』
「……了解」
何だか腑に落ちないものの、フェイレイはそれを了承した。リディルもヴァンガードも、何か聞きたそうな顔だったが、追求することはしなかった。
アリアの質問に、リディルは小さく首を振った。
「……何も」
『そうか』
「え、何? 何で?」
『黙れ』
フェイレイにカッと鋭い瞳を向けて黙らせると、アリアはまたリディルに質問した。
『どうやって女王を召還した? 女王召還術は、教えていないはずだ』
「……そうなの?」
フェイレイがリディルを見る。リディルは頷いた後、床に視線を落としながら言った。
「どうして出来たのか分からない。でも……出来ると思ったから、やった」
『そうか……』
アリアはまたしばらく黙った後、声を低くして言った。
『お前たち、そのことは誰にも言うなよ』
「え? ……うん。なんで?」
『何でもだ。他に知っている者は?』
「いない……よな?」
振り返ると、ヴァンガードもリディルも頷いた。あの場にいたのは自分たちのパーティだけで、救援隊到着後もリディルは気を失ったままだったから、召還術は使っていない。
『ならば良い。決して口外するな』
「うん、分かった。けど……なんで?」
『二度も聞くな、馬鹿め。……とにかく、この事は他言無用だ』
「……了解」
何だか腑に落ちないものの、フェイレイはそれを了承した。リディルもヴァンガードも、何か聞きたそうな顔だったが、追求することはしなかった。