Faylay~しあわせの魔法
鋭い瞳で見上げてくるヴァンガードに、フェイレイは少し戸惑う。
「ヴァン……?」
「リディルさん、泣いてましたよ? その意味も分からないわけじゃないんでしょう?」
「……分かってる、つもりだよ。だけど……これはリディルが決めたことだから……」
「そうしなくちゃいけなかっただけですよ!」
ヴァンガードは真っ直ぐに深海色の瞳を見つめた。そしてひとつ深呼吸し、また口を開く。
「僕は……リディルさんが好きでした」
その告白に、フェイレイは軽く目を見開いた。
そんな彼を見つめ、更に続ける。
「好きだったから、あの方のことをずっと見ていました。見ていたから……分かるんですよ。リディルさんは本当に、貴方のことが好きなんだって!」
水色の瞳に徐々に涙が溜まっていく。
それを零すまいと、唇を噛み、言葉を続ける。
「滅多に表情を変えないあの方が、貴方の話をするときだけ微笑んで、嬉しそうで。……他の誰といるよりも、貴方といるときのリディルさんが一番、しあわせそうでしたよ。フェイレイさんもそうですよね? その貴方が……」
ヴァンガードは更に強くフェイレイを壁へ押し付けた。
「貴方がリディルさんが泣いてた理由を分からないなんて、どうかしてるんじゃないんですか!? リディルさんは……リディルさんは、貴方と離れたくないから泣いてたんですよ!!」
叫びながら、堪えきれない涙が流れ出す。
「滅多に表情も変えず、どんなに辛くても涙を見せたことのない人が! 全身が震えるくらい泣いてたんですよ!? それだけ貴方と離れたくなかったってことですよ!! なんで分かってやらないんですか!! 誰よりも貴方に分かって欲しいはずなのに!!」
「ヴァン……?」
「リディルさん、泣いてましたよ? その意味も分からないわけじゃないんでしょう?」
「……分かってる、つもりだよ。だけど……これはリディルが決めたことだから……」
「そうしなくちゃいけなかっただけですよ!」
ヴァンガードは真っ直ぐに深海色の瞳を見つめた。そしてひとつ深呼吸し、また口を開く。
「僕は……リディルさんが好きでした」
その告白に、フェイレイは軽く目を見開いた。
そんな彼を見つめ、更に続ける。
「好きだったから、あの方のことをずっと見ていました。見ていたから……分かるんですよ。リディルさんは本当に、貴方のことが好きなんだって!」
水色の瞳に徐々に涙が溜まっていく。
それを零すまいと、唇を噛み、言葉を続ける。
「滅多に表情を変えないあの方が、貴方の話をするときだけ微笑んで、嬉しそうで。……他の誰といるよりも、貴方といるときのリディルさんが一番、しあわせそうでしたよ。フェイレイさんもそうですよね? その貴方が……」
ヴァンガードは更に強くフェイレイを壁へ押し付けた。
「貴方がリディルさんが泣いてた理由を分からないなんて、どうかしてるんじゃないんですか!? リディルさんは……リディルさんは、貴方と離れたくないから泣いてたんですよ!!」
叫びながら、堪えきれない涙が流れ出す。
「滅多に表情も変えず、どんなに辛くても涙を見せたことのない人が! 全身が震えるくらい泣いてたんですよ!? それだけ貴方と離れたくなかったってことですよ!! なんで分かってやらないんですか!! 誰よりも貴方に分かって欲しいはずなのに!!」