オッサン革命

act1.皆勤賞なんて絶対むりだ




「うおおおお、ありえない!今2分とか認めない!」


寝坊した。しかもいつも登校する時間の5分前とか!ありえない!
だから1分でご飯食べて、早めに仕上げてきた。
でも絶対間に合わない!むりだ!これ絶対むりだ!


「…何してんの」


自転車に乗って颯爽と現れたのはいつも毎日顔を合わせてる、見慣れた、


「そーた!」

「おまっ髪ぼっさぼさじゃん!」

「聡太後ろのせて!」

「はぁ!?」

「絶対間に合わないコレ!」

「お前なんか乗せたらタイヤパンクす」

「乗せろ」

「はいすいません」

ああ早いなー風がきもちいいなーてか2ケツばれたら怒られるなー
わたしヘルメットしてないしなー


―男女で2ケツとか、先生にバレたら怒られるどころの話じゃねェ。
絶対変な噂が立つ。しかもコイツとなんざ御免だ。
そしたらテンションが下がるどころの話じゃねえー 悪化したら不登校とか…まぁ、それはないか。


「ねーこうゆう時ってどこに手置けばいいの」

「ハァ!?」

「だから、手。このままじゃバランス取れなくて杏子さん死んじゃうよー」

「そんくらいで死なねえよ」

「やー頭はなんかおかしいし、肩はフラフラするし、腰かなー。腰は安定…するねー」

「!?」


いやいやいや、おかしいのはお前の頭なんじゃねえの。
腰、腰って!年頃の女子が言う言葉じゃねえよ!
安定するねーじゃねえんだよなんか変な気分に…
アレ、コレ、なんか俺が下みたいな…


「はいはいはい!がっこ!通り過ぎたじゃん馬鹿ー」

「あっ、すまん」


閉まりかけた校門を通り過ぎて、ギリギリ遅刻は免れた。
でも俺の心臓はまだ納まりきれてなくて顔は赤いし…いや、顔が赤いのは必死に漕いだからだ。多分。そーゆーことにしてもらおう







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