アンガー・グラッチ・ヘイトレッド
飽きてきたと言うか、興味が薄れてきたと言うか。別にマッドボールでも良いんだけど、もっと強いヤツと戦いたい。それで出来るならまたあの女と戦いたい。そんな事を考えながらトンネルにうごめくマッドボールを手早く倒した。
あの女と戦ってから、ため息ばかりがでる気がする。久々にマッドボールを相手にしたけどやっぱり手応えがない。もう一度あの女と戦うためには、
「マッドボールを追っかけるしかないかぁ。」
ため息混じりに1人呟く。
次の日からまたマッドボールと戦う日々が始まった。あの女を探す日々でもある。
根気がいるな。と思っていたけど、案外と簡単に彼女を見つける事が出来た。よくよく考えてみればお互いに追いかけているものは同じ何だから必然的に巡り会うもんだ。
その日あの女は、小規模の工場にいた。もう従業員は出入りしてないから廃工場ということになる。この工場も不況のなんとやらの影響を受けたのだろう。俺の情報網でもおかしな連中が出入りしてるっていうのが分かっているしマッドボールがいることはまず間違いない。マッドボールがいるから俺はここに来て、彼女もまた同じ理由でここにいる。多少の相違はあるけどマッドボールによって俺達は繋がっている。って事だ。
とにもかくにも、しばらく様子を見ることにした。
彼女は俺が居るのを知ってか知らずか時々後ろをふりかえりながら奥へと進んでいく。
少し奥に進むと薄くだけど、有機溶剤系の臭いが漂う。以前に工場で使われていた有機溶剤の臭いか、それとも不良どもが人知れず吸引してるシンナーの臭いか。まぁ彼女と戦えればどっちでもいいんだけど…。
「これの臭いね…。」
彼女は蓋が開けっぱなしになっている一升缶を靴の先で小突きながら言った。
俺も彼女も辺りを見回したけどワケの分からないスプレーの落書きが目に付くだけで蓋は見つからなかった。
「(相当イッちゃってる奴らが出入りしてるみたいだな。)」
あの女と戦ってから、ため息ばかりがでる気がする。久々にマッドボールを相手にしたけどやっぱり手応えがない。もう一度あの女と戦うためには、
「マッドボールを追っかけるしかないかぁ。」
ため息混じりに1人呟く。
次の日からまたマッドボールと戦う日々が始まった。あの女を探す日々でもある。
根気がいるな。と思っていたけど、案外と簡単に彼女を見つける事が出来た。よくよく考えてみればお互いに追いかけているものは同じ何だから必然的に巡り会うもんだ。
その日あの女は、小規模の工場にいた。もう従業員は出入りしてないから廃工場ということになる。この工場も不況のなんとやらの影響を受けたのだろう。俺の情報網でもおかしな連中が出入りしてるっていうのが分かっているしマッドボールがいることはまず間違いない。マッドボールがいるから俺はここに来て、彼女もまた同じ理由でここにいる。多少の相違はあるけどマッドボールによって俺達は繋がっている。って事だ。
とにもかくにも、しばらく様子を見ることにした。
彼女は俺が居るのを知ってか知らずか時々後ろをふりかえりながら奥へと進んでいく。
少し奥に進むと薄くだけど、有機溶剤系の臭いが漂う。以前に工場で使われていた有機溶剤の臭いか、それとも不良どもが人知れず吸引してるシンナーの臭いか。まぁ彼女と戦えればどっちでもいいんだけど…。
「これの臭いね…。」
彼女は蓋が開けっぱなしになっている一升缶を靴の先で小突きながら言った。
俺も彼女も辺りを見回したけどワケの分からないスプレーの落書きが目に付くだけで蓋は見つからなかった。
「(相当イッちゃってる奴らが出入りしてるみたいだな。)」