親友以上恋人未満。



亜美は人の嘘とかを見抜く勘みたいなものがずば抜けて優れていた。

だから今のあたしの嘘だっていとも簡単に見抜かれてしまった。


「心配してくれてありがと、亜美」


それ以上追求されるのが怖くて。

それだけ言って、亜美の返事も聞かずに電話を切った。

その数秒後、メールが送られてきた。

きっと亜美からだろうと思って見ると、送信者に直樹の名前があった。

メールを開けるのが、怖い。

ボタンを一つ押せば開くけど、何が書いてあるか予想もつかない。

でもうじうじしてても仕方ないし…。

そう思い、思いきってメールを開いた。


【外見ろ。】


外…?

とりあえず窓から外を見てみると人影が見えた。

まさか…。

窓を開けて、冷たい空気が漂う中に身を乗り出す。


「っ…なに、してるの…?」


家の前にいたのは間違いなく直樹で。

直樹が呼吸するたびに白い煙が漂う。


「言いたいこと、あって…」


直樹がはく息も、あたしがはく息も白い。

言いたいこと…ってなに…?


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