Little Eden
第一章 初恋
空は、果てしなく青くて雲一つ無い。
唯一、王都にある学院の敷地内で、授業が始まっている時間で有るにも関わらず、木漏れ日の下で昼寝を決め込んでいる青年がいた。
だが、そんな彼に近付いてきた者が居る。
そして、その人物は青年を見下ろしながら声をかけた。
「また、ここでサボリですか?」
青年は、声をかけられ声の主を見ると少し驚いた声色で相手の名前を呟くかの様に言う。
「ティース」
「いい加減にして下さいね。誰もあなたに近付こうとしないから、私がいつも迎えに来る羽目になる。」
その言葉に青年は笑い、身体を起こすと小さく「すまない」と謝った。
ティースと呼ばれた者は、小さくため息をつくと青年の隣に座り黙り込む。少し、考え込むような気もしない面もちで。
そんな姿に、青年は思わず見とれた。
隣に座る人物は、この学院では唯一の友人で、学院では始まって以来の天才とも呼ばれ、なおかつここ王都では貴族としても有名なアウル家の長男。
男にしては、女性の様な顔立ちで美しい。
事実、女生徒にもかなり人気があるのだが…唯一欠点といえば、喜怒哀楽が乏しいことか。
.
しかも、真面目すぎるのが災いしてか、どうしても冷たい印象しか与えない。
その為、同性からはあまり快く思われていないことも確かであった。
唯一、王都にある学院の敷地内で、授業が始まっている時間で有るにも関わらず、木漏れ日の下で昼寝を決め込んでいる青年がいた。
だが、そんな彼に近付いてきた者が居る。
そして、その人物は青年を見下ろしながら声をかけた。
「また、ここでサボリですか?」
青年は、声をかけられ声の主を見ると少し驚いた声色で相手の名前を呟くかの様に言う。
「ティース」
「いい加減にして下さいね。誰もあなたに近付こうとしないから、私がいつも迎えに来る羽目になる。」
その言葉に青年は笑い、身体を起こすと小さく「すまない」と謝った。
ティースと呼ばれた者は、小さくため息をつくと青年の隣に座り黙り込む。少し、考え込むような気もしない面もちで。
そんな姿に、青年は思わず見とれた。
隣に座る人物は、この学院では唯一の友人で、学院では始まって以来の天才とも呼ばれ、なおかつここ王都では貴族としても有名なアウル家の長男。
男にしては、女性の様な顔立ちで美しい。
事実、女生徒にもかなり人気があるのだが…唯一欠点といえば、喜怒哀楽が乏しいことか。
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しかも、真面目すぎるのが災いしてか、どうしても冷たい印象しか与えない。
その為、同性からはあまり快く思われていないことも確かであった。