君のそばで微笑みを

「いっき! 当たって砕けろって言葉知ってるか?」


「知ってるけど~? 砕けたら俺死んじゃうかもしれないじゃん」


「砕けたらオレが女紹介してやるから安心しろ!」


「同じ穴のムジナだけは勘弁だからな!」


 二人でひとしきり笑いあった後、解散する。


 空き缶やつまみの袋なんかを片付けていると、チャイムが鳴り響いた。



 ――ナナだったらいいな~なんて思うけど現実はそういうもんじゃないってのよく知ってる。

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