君のそばで微笑みを

「はい……?? ナナ?」


 モニターには、こちらを睨みつけながらナナが立っていた。


 あぁ、なんかいつかと似た様な展開だったりして。

 
 ――肉じゃがよりも梅干茶漬けが食べたい気分かな~、今は。


「どした?」


 玄関の扉を開け、声をかける。


 でもナナは俺を見たり足元を見たり、なんも答えようとはしなかった。

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