君のそばで微笑みを


「ってかさ、なんか音楽つけてる? それとも携帯?」


 ナナに言われて耳を澄ますと、俺の部屋から微かに音楽が流れている。


 なんか聞いたことのある曲だな~なんてのんきに考えていたけど、俺はハッとした。


「――あぁっ!!」


 思わず大きな声を出してしまったので、ナナは目を真ん丸くしている。


「ビックリした……」

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