君のそばで微笑みを


「ねぇ聞いてる?」


「――いや、微妙に」


 大袈裟にため息を付くナナを見ながら、昔のナナを思い出す。

 いーっつもポニーテールにしてたんだけど、ある日遼太に‘短いほうが似合うかもね’なんて言われたらその日に髪切ってたし……


 あぁ、なんか今もそうだけど、ナナの心ってば俺が入り込める隙間ないかも……
  
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