「こころの音」
やすゆき先輩は、あれから尋ねてきたが、しつこく家にくることはなかった。

ゆうこは少し安心した。

残りの中学生活をだいじに送ろうと、ひろみといろいろ語り合ったりもした…

ひろみとはこころからわかりあえる…

それだけがゆうこのよりどころだった…




卒業式…




とうとうこの日がきた…



「もうこの学校で勉強することも、語り合う事も無いんだね…」

「同じクラスになって、ゆうこと知り合って、仲良くなれて、本当に良かった…」

「ひろみ、本当に今まで私を支えてくれて、励ましてくれてありがとう!」



みなそれぞれ、先生や友達に別れを惜しんで、泣いていた。



やっぱり、みさきたちは卒業式にも来られなかった。

また戻ってきた時に、いろんな話をしよう。

その時はありのままの自分が出せるかもしれない…




帰りは二人、手をつないで、まるで恋人同士のように歩いて帰った。




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