「こころの音」
社会人
ゆうこは卒業してから、すぐ求人雑誌などで、仕事を探した…

年令的になかなか見つからない…

そんな中でも、工場での細かい作業で、学歴は問わないので面接にくるよう言われた会社があった。


ゆうこは試験にでも受かった気分だった。


面接してから二日後に採用の連絡がきた。

「お父さん、会社が決まったよ!」

「良かったなぁ〜おめでとう〜」


この日はお祝いで、二人で焼肉を食べに出掛けた。



(高いんだろうなぁ…お父さん大丈夫かな?)

そう思いながらも、結構食べた。


「お祝いなんて久しぶりだぁ〜」

素直にうれしかった。



ひろみにも就職決まった事、報告した。

仕事は細かい仕事だから疲れるけど、真面目に働いた。

早くあのアパートから出たくて、貯金も頑張った。


「お父さん、私お金たまったから部屋を借りるね」

「そうか…」

「ここに居ると昔の事思い出すし、新しく出発したいっていうのかな〜」


父親に保証人になってもらい、部屋を借りた。


きれいなアパートの暮らしは快適だった。せまかったけど、本当に大人の仲間入りした気分だった。

でも実際ゆうこはまだ16歳だった…

学校の帰りに、よくゆうこのアパートにひろみは来てくれて、高校の友達の話や両親の事とか話してくれた。

ゆうこも会社に同じ年の人が入ってきて、よく話するようになったり…
会社のなかでも、楽しくすごしていた。
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