「こころの音」
学校から帰ってきて、
冷蔵庫開けると、食物がたくさん入っていた。

(母親が来て入れていったんだな…)と、直感で感じた。

母親の居ない生活がだいぶ続いて、毎日が過ぎていった。

ゆうこもだいぶ手伝いもできるようになっていたし、あまり不自由を感じなくなっていた。

そんなある日、学校から帰宅すると……
母親が何事もなかったように、ちょこんと座り、
「ゆうこ、お帰り」
と、ほほえんできた。

「ただいま…」と、ゆうこは小さくつぶやいた…

酔ってない母親を見るのは本当に久しぶりで、まるで知らない人が座ってるみたい。

(これから少しの間だけでも、普通の家族のような生活が、おくれるかもしれない)

ちょっと期待しながら、ランドセルを机に置いた。


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