亀の歩みのようにゆっくりと
ゆっくりと
「ぶっちゃけ、後ろの席の寺崎葵って変じゃね??」
俺は隣の席で仲良くなった石川雄大に聞いてみた。
勿論、寺崎がいない間、だ。
「別に変じゃなくね??あれくらい天然な方がいーとおもうけどね、俺は。」
はあっ??
あれは天然を越えた変人だろ??
「なんでだよっあいつ人の話し全く聞かないで別世界にいっちゃってるし、持ってるもののセンス、どーかしてるとおもうんだけど」
「結構寺崎葵のことみてんじゃんお前。意識してんのかー??」
「んなわけないだろー!!何言ってんだよ!!」
全然そんな気ない俺は精一杯否定した。
見てんのは面白いかな、って思うけど。
それでも雄大は聞き入れず、
「照れちゃって。優かわいーな」
んなことねーつっうのに。
このあと雄大は俺が何をいっても聞き入れてくれなかった。
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