短編■ 男子中学生用トラップ
「なになになに、リキ君たら今度は親に責任転換かあー。
うんうん、分かるよ、分かる。あんたはなんも悪くなかった。
確かに家庭環境に問題あったわ、それなら人格が多少幼くなっちゃうのも仕方ないよね。
わかるよ、好きでそんな家庭にうまれた訳じゃないもんね。
貧乏だけど両親の愛に包まれた家庭なら、あんたもグレる必要なかったかもだもんね。
そーだよね、センセが全部あんたにぶちまけたのは悪かった。謝る。
許してくれなくていい。
ねえ、森崎、なら私は?私はどうなの?」
脈絡の読めない話に困惑しつつリキは首を傾げた。