短編■ 男子中学生用トラップ
「……森崎」
「リキって呼んでよ、センセ」
人を好きになるのは自分が初めてだと、純な告白を前に、マツリは首を傾けてリキを見つめた。
「それが、……あんたは、まだ子供、だ」
「年とか!そういうの抜きで!!」
一世一代の告白を、先生だから子供だからと流されたくはない。
こんなにも自分の内側に入ってくれたのはマツリが初めてで、
これからもマツリだけで―――
「せんせいっ!!」
切羽詰まった声色に、マツリはお手上げだとばかりに肩を竦めた。
そして、