小春日和


目が覚めるともう朝になってしまっていた。

慌ててベッドから降りて、シャワーを浴びにお風呂場に行った。


ぐっすり眠って頭は少しスッキリしたけど、心はまだ重いままだった。
今日どんな顔して小春ちゃんに会えばいいの?

いろんなことを考えてはみるけど、答えは見つからない。
時間は残酷なまでに時を刻む。

「…行ってきます」

靴を履いて重い足をなんとか持ち上げて家を出た。


「…あ」

「……日和…」

家を出たところで小春ちゃんにばったり会ってしまった。
どう反応していいのか分からないアタシは動けなくなってしまった。

「日和、あのっ…」

「ごめん」

何か言いかけていた小春ちゃんに言葉を遮ってアタシは歩き始めた。
歩いていたはずの足はいつの間にか走り出していた。
バス停まで走って一本早いバスに乗った。

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