小春日和


「小春ちゃんのことも遊びなの!?」

聞かせてよ!そしたらアタシも楽になれるよ。

「本気だよ!小春先輩のことが本気で好きだよっ…だからもうこれで終わりにしようと思ってたんだ」



よかった。
よかったよ。

「…ありがとう、野田くん。小春ちゃんを…よろしくね」

アタシはカバンを掴んで走って教室を出た。
大丈夫。もうアタシは大丈夫だ。

「あっ」

靴箱のところで小春ちゃんに会った。

「日和、あのね…」
「よかったね、小春ちゃん」

アタシが笑ってそう言うと小春ちゃんも笑ってくれた。

「野田くんと帰るんでしょ?」
「うん…日和も気をつけて帰ってね」

バイバイと手を振ってアタシは学校を出た。

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