涙の数だけ幸せになれる

リハビリ

あたしはリハビリを毎日行った。
左手はギブスがはめており、左足は捻挫くらいの簡単なものだった。

歩く練習や字を書いたりなどいろいろやった。
記憶が飛んだけど平仮名や漢字はなんとなくて覚えていた。

「龍崎さん、だいぶよくなってきましたねー」
看護師がいう。
あたしはコクりと頷く。

「もうすこしがんばりましょうね。」
そういってあたしは何度も歩く練習をした。

たまに頭痛が起こる。
あたしはそのたび吐くばかりだった。


この時はもうあたしは悠司の事を忘れていたんだ。
悠司の存在じたいを…
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