蒼い桜
華への嘘
「あぁ…居ないですよ。華には天国に行ったって言ってますけど、本当は違うんです。」
『違う?』
「華を妊娠した時、私はまだ17だったんです。それで華の父親に言ったら、お金だけくれて逃げて行きました。」
『そうだったのか…。酷い男だな。』
「私に見る目がなかったってことですよ。だからもう恋愛はいいんです。」
『もう恋愛はいいって、お前まだ21だろ?』
「私が駄目な男と付き合えば、華を不幸にするんです!」
『駄目な男かはわかんねぇだろ』
「華の父親のことがあってから、男の人が信じられないんです。」