蒼い桜
「失礼します。お茶お持ちしました。」
『おぅ。入れ。』
初めて入った土方さんの部屋はあまり綺麗とは言えず、書類などが散乱していた。
『茶ありがとな。』
「いえ…。」
『なぁひなた。お前昨晩泣いたのか?』
「えっ…」
『目腫れてんぞ。』
「ちょっとだけ…。」
『俺が聞いた華の父親のことか?』
「はい。私のせいで華は父親が居なくて寂しい思いをしてるんです。」
『華にはお前が居るじゃねえか。』
「だけど、父親が居ない…。」
『別に父親が居なくても華はお前が居るから幸せだと思うぞ?』