ACcess -縁-
しばらくオレは、ソイツとペットが楽しそうにじゃれあってるのを見ていた。
それを見ていると、あぁ…また変なのが増えたな、と思った。

とりあえずオレの“兄”と、このシーフだな。
そんでもって最後の変なのは…と言ってもペットだが。

特に心強くなった訳でも、何かを得した訳でもない。
まぁ言ってしまえば、荷物が増えた…って事か?


まぁ、なんでもいいや。
たまにはこんなのも悪くない。

さらにそこから少し先へ行く。
そこには、ほら…目的地。

「…おい、あったぞ。
 宝部屋だ。」

「…あ!
 でも、でもでも…先に見つけた方から貰える権利が…それに僕は…!」

やれやれ…。

オレはソイツの背中を押して宝部屋へ入れてやった。

ひとつのフィールドには最高二十名ぐらい一緒にログインが出来る。
だから、基本宝部屋の宝は早い者勝ち。
というか、それがこの世界の常識でもありルールでありマナーだ。

奪ったら次に宝が現れるまで五分ぐらいはかかる。
ソイツはそれを配慮しているんだ。
友達から聞いたんだろうか?

何を今更恥じらう事がある。
お前は自分の力でココまで来たんだ。オレに遠慮はいらない。
< 42 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop