多少広くて風通しのいい
至ってシンプルな部屋

ここが私の城だ。

入り口近くにあるプールサイドチェアに奴はまっぱで寝ている

この状況下 一言 悲鳴の一つも上げてもいいはず…
ただ ため息しか出ない


その程度の事なのだ

風邪引くからとタオルケットを渡し


私もベッドに潜り込む

至福の時


しかしその時もすぐにやぶられる



静かな空間に雷のように携帯が鳴り響いた 奴の携帯だ…―
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