死霊むせび泣く声
に短パン姿でキッチンへと入っていく。


 里夏も飲むだろうと思って、アイスコーヒーを二杯淹れ、一つは冷蔵庫に入れて冷やしておいた。


 追って彼女も起きてくる。


 髪の毛は乱れていたのだが、これからスタイリングすればいいのだろう。


 俺が、


「昨夜のむせび声なんか気にするなよ」


 と言うと、里夏が、


「ええ」


 と返した。


 同時に俺は考えていたのだ。
 

 あの変なメールのことを。


 本当に二十一世紀という新しい時代に、一昔前あった都市伝説や怪奇譚などは通用するのだろうか……?
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