引っ込み思案な恋心。-1st
01☆孤独な新学期
柔らかな、温かい風が、ポニーテールにした私の長い髪をなでる。
着慣れない、新しい黒いセーラー服。
これから通学路になる道に沿うように、桜の花が綺麗に咲き誇る。
「…やっと着いた」
1キロ超の道のりをひたすら歩いて、私はようやく目的の地にたどり着いた。
今日から私は中学1年生。
『平成○○年度 入学式』
と書かれた看板が飾ってある校門をくぐり、私はすでに人だかりができている場所へ向かった。
そこでは先生らしき何人かの大人の人達が、クラス割の名簿を配っていた。
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