引っ込み思案な恋心。-1st
「長縄って、引っかかったら白い目で見られちゃうし、そういうの耐えられない気がして……」
すると、あかねちゃんは大きくため息をついた。
「まー、柚の性格ならしょーがないのかなぁ。…個人種目は一人当たりの点数が少ないから、例えビリでも文句言われることもないしねぇ」
自分でも、こんな性格、損してると思う。
こんな場面に遭遇すると、自分の意見なんてみんなに飲み込まれて、結局余りものしかありつけない。
「でも、障害物競争なんて、足の速い遅いだけが勝敗を分けないでしょー?練習あるのみだよ!私も長縄の練習ぬって協力するからさぁ、とりあえず練習しようよ」
「うん…」
あかねちゃんは、私に笑顔でそう言ってくれた。
これから体育祭まで、放課後の練習が始まる――。
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