引っ込み思案な恋心。-1st
私は次の言葉に迷って、黙ってうつむいた。
すると、少し黙っていた瀬川くんが再び口を開いた。
「…まあいいや。俺はさ、自分に正直に生きてるだけだから。相手を傷つけても、その方がいいと思わない?」
「う、うん……。黙ってそのままにされて後から真実を知るよりは……」
その時、次の授業の始まりを示すチャイムが教室に鳴り響いた。
「あっ、次英語だなー。またうのっちの顔見るのかよ。……じゃあまたなー」
「うん…」
こんな受け答えで、良かったのかな…?
もう、何が正しくて何が間違っているのかすら分からなくなりそう。