引っ込み思案な恋心。-1st
03☆恋のスタートライン

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みんな何とか期末テストを乗り切って、7月になった。





今年は雨があまり降らないまま、いつの間にか梅雨が明けていたらしい。








「あっつーぅ!!何で体育が外なわけ?」



「これじゃあ日焼けしちゃうよねぇ」






次の授業は3時間目の体育。





今日はグラウンドで男子と合同でハードル走をするとか言ってたっけ……。





体操服に着替えて、日焼け止めの白いクリームをたくさん塗りたくるあゆとななっぺは、窓からギラギラと光る太陽を睨みつけていた。






「他のクラスの友達が言ってたけどね、プールの水道管が錆びて壊れそうになってたから直すんだって。だから今年はプールの授業がないらしいよ」





私も持ってきた日焼け止めを手に出しながらそう言うと、まだ着替え途中だったあかねちゃんが反応した。





「あっ、小谷さんでしょ?あの子何気に情報通だよねー。それにしてもプールが無いなんて、干からびそう〜〜」





すると、私とあかねちゃんのやり取りを聞いていたあゆも話に乗ってきた。





「小谷さんって……、この前柚と帰ってた、あの子?ご丁寧に『柚をよろしくね』って言われたよ。まるで柚の親みたいだね」



「えへへ…。確かに映美佳はこの中学では私の保護者みたいなものかも…」



「うん。しっかりしてる子だよ。柚を上手くサポートしてるよねー」






あかねちゃんがそう言うと同時に、私の手から日焼け止めがすり抜けていった。





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