おしゃべりな百合の花
 龍一がビルを出ると、目の前にトラックが停車しており、見計らったようにエンジンがかった。


 立ち止まることなく龍一が、そのトラックの荷台にボストンバッグを投げ入れた直後、トラックは発進し、すぐに車の波に呑まれて消えた。


 銃撃騒動で集まった人だかりを尻目に、そのまま龍一も足早に立ち去った。







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