悪魔に恋した私。
「……へっ?」
「聞こえなかった?
ガム持ってないか聞いてるんだけど?」
「あっぁあ!持ってます!!」
大きなスポーツバックからキシリトールのガムを取り出した
「ありがとう」
タブレット型のガムを2つ取って口に放り込んだ。
「あの、……さっきの…返事は?」
「………返事?」
寄り掛かっているドアからカラダを起こして
腕を組んで男の子と向き合った
「あのさ、叩かれたいの?」
「……はい!是非!!」
・・
私の考えとは違う何かを期待してるみたいだけど
「そうなの?じゃあ遠慮なく」
腕を振り上げて
─バチンッ!
頬を平手打ちした。
男の子はその衝撃でよろけて尻もちをついた。