悪魔に恋した私。
教室に入るとまだ誰も登校していなかった。
自分の席に座り机に顔を伏せて目を瞑った。
15分ぐらい経つと教室が騒がしくなってクラスメイトが登校して来ているのがわかった。
そして
「奈々佳ちゃん!」
聞き慣れた声と共に頭に感じる重量感
…上に乗ってる?
「…やめてよ!!」
カラダを起こすと
「明日からは一緒に登校しようね?」
ってポチが優しく微笑んで
教室だというのに
“ぎゅーっ”と抱き締められた
周りからは冷やかしの言葉が飛ぶ
「やめろバカっ!!」
「やめないよ〜」
結局ポチを引き剥がすことは出来なくて
チャイムが鳴って先生が教室に入って来るまで抱き締め続けられた。