悪魔に恋した私。
10話...好きだった人
「奈々佳。」
「へっ!?」
いきなり名前を呼ばれたかと思ったら
「わっ!」
腕を引っ張られ空き教室の中へと引き摺り込まれた。
「…………誰?」
顔を上げた先には眉を下げた先生がいた。
「………な…なな…なにか?」
冷静に喋ろうと思ったのに動揺して言葉に詰まってしまった。
「……子どもはどうしたんだ?」
子ども??
あ、まだ私が妊娠してると思ってるんだ?
「子どもは………ウェ、」
ヤバい二日酔いで…吐き気が。
手で口を押さえると、
「つわりか!?」
先生が背中を擦って来た。