この青空を君へ。
「え?!」
私はベンチから慌てて立ち上がった。
ゆっくりとあたりを見渡すと、夕暮れだったはずの公園はすっかり夜の色に変わっている。
「俺のこと、待っててくれたんだ」
彼はそう言うとやさしく微笑んだ。
私はまだぼっーとする頭で彼の姿を眺めながら状況を整理しかねていた。
(あれ・・・私・・・・・・彼を待ちながら寝てたんだ!!)
やっと自分の状態を把握し、あまりの恥ずかしさで赤くなった顔を伏せる。
「待たせてごめんね。さあ、今日はどんな歌が聞きたい?」
「・・・・」
私はゆっくり顔をあげる。
私の言葉を待つ彼。
少しの沈黙に夏の虫の声が聞こえる。
(私、何しにここに来たの?)
そんな私の心を見透かすように彼はベンチに座り、ギターケースを開き、そしてあの歌を弾き始めた。
耳を傾けて、彼の横に座り、ただ目を閉じて詩の文字ひとつひとつをゆっくりと追う。
最後の和音が消えた後、私は目を開けて彼の方を見た。
「・・・この曲、あなたが作ったの?」
彼は静かにうなづいた。
「・・・いい曲だね。私、好きだよ」
「ありがとう。お姉さん、名前なんていうの?」
「千春」
「俺は元樹」
ポツリ、ポツリと私たちは話をした。
沈黙になっても息苦しくなんてなかった。
私はベンチから慌てて立ち上がった。
ゆっくりとあたりを見渡すと、夕暮れだったはずの公園はすっかり夜の色に変わっている。
「俺のこと、待っててくれたんだ」
彼はそう言うとやさしく微笑んだ。
私はまだぼっーとする頭で彼の姿を眺めながら状況を整理しかねていた。
(あれ・・・私・・・・・・彼を待ちながら寝てたんだ!!)
やっと自分の状態を把握し、あまりの恥ずかしさで赤くなった顔を伏せる。
「待たせてごめんね。さあ、今日はどんな歌が聞きたい?」
「・・・・」
私はゆっくり顔をあげる。
私の言葉を待つ彼。
少しの沈黙に夏の虫の声が聞こえる。
(私、何しにここに来たの?)
そんな私の心を見透かすように彼はベンチに座り、ギターケースを開き、そしてあの歌を弾き始めた。
耳を傾けて、彼の横に座り、ただ目を閉じて詩の文字ひとつひとつをゆっくりと追う。
最後の和音が消えた後、私は目を開けて彼の方を見た。
「・・・この曲、あなたが作ったの?」
彼は静かにうなづいた。
「・・・いい曲だね。私、好きだよ」
「ありがとう。お姉さん、名前なんていうの?」
「千春」
「俺は元樹」
ポツリ、ポツリと私たちは話をした。
沈黙になっても息苦しくなんてなかった。