この青空を君へ。
次の日、私は部室に寄った後、街へ出た。
秋のコンクールに応募する作品を仕上げるための画材を買いに行くためだ。
(えーっと、必要なものは・・・)
メモを片手に歩いていると、よく知る人の姿が目に入ってきた。
「ミーサート!」
私は彼女に向かって大きく手を振る。
(あれ?誰か一緒にいる?)
「あ、千春ー」
ひらひらと手を振るミサトの横にいた人物は・・・
「りょ、亮くん・・・?」
(なんで亮君とミサトが一緒にいるんだろ)
久しぶりに見る彼は前より少し日焼けして、ジーンズにシャツだけのラフな格好。
そして、少し困ったような、悲しそうな表情で私を見た。
「あ、えーっと、ミサトも買い物?」
私は沈黙に耐えかねてミサトに話しかける。
「うん。ちょっと・・・」
言葉を濁すミサトは、すぐにでもこの場を去りたそうにしている。
私もこの空気に耐えられそうもないし、特に続けるべき会話も見つけられずに、少しだけ亮君の方を見ると、痛いくらいの視線がぶつかってしまった。
「じゃあ、画材屋さん閉まっちゃうから行くね」
そう言い残し、私は二人の前から逃げ出すように人ごみの中に紛れ込んだ。
秋のコンクールに応募する作品を仕上げるための画材を買いに行くためだ。
(えーっと、必要なものは・・・)
メモを片手に歩いていると、よく知る人の姿が目に入ってきた。
「ミーサート!」
私は彼女に向かって大きく手を振る。
(あれ?誰か一緒にいる?)
「あ、千春ー」
ひらひらと手を振るミサトの横にいた人物は・・・
「りょ、亮くん・・・?」
(なんで亮君とミサトが一緒にいるんだろ)
久しぶりに見る彼は前より少し日焼けして、ジーンズにシャツだけのラフな格好。
そして、少し困ったような、悲しそうな表情で私を見た。
「あ、えーっと、ミサトも買い物?」
私は沈黙に耐えかねてミサトに話しかける。
「うん。ちょっと・・・」
言葉を濁すミサトは、すぐにでもこの場を去りたそうにしている。
私もこの空気に耐えられそうもないし、特に続けるべき会話も見つけられずに、少しだけ亮君の方を見ると、痛いくらいの視線がぶつかってしまった。
「じゃあ、画材屋さん閉まっちゃうから行くね」
そう言い残し、私は二人の前から逃げ出すように人ごみの中に紛れ込んだ。