この青空を君へ。
「はぁ…はぁ…」


私は部室まで走った。中に入ると、幸い誰もいなくてほっとした。


濡れた髪と服を持っていたハンカチタオルでふく。そして扇風機の前に立ち、元樹が持っていた封筒を乾かそうとした。



バサバサっ



元樹が持っていた封筒の中にはたくさんの楽譜と一枚の便箋が入っていた。


冷静な時であれば、封筒を扇風機の強い風にあてれば中身が吹き飛んでいくなんて判断できたのに。
私はバラバラに床にまいちった紙を広い集めた。



雨に打たれてくちゃくちゃになった楽譜と手紙を慎重に撫で、読み取れるところがないか必死で探した。


手紙は楽譜の真ん中にはさまれていたようで少し読むことができた。


私は、謎解きパズルのようにその手紙を読み出した。
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