この青空を君へ。
Tシャツ1枚だと夜はもう肌寒いくらいだった。

いつの間に季節が移っていたんだろう。


パーカーをはおって、スケッチブックと封筒を手に私は公園に向かった。


いつもの場所に座って、時計を見る。

19時半。

彼が指定したかったのは今日かわからないけど、例え今日じゃなくても私はいつまでも待てる気がした。


場所はここしかないんだから。



彼のいない場所で、彼のいない風景を外灯の下でスケッチして、ただ私は待った。

ただただ私は待った。



ずいぶん時間が経った頃、こちらに向かってくる人影が見えて、私は慌ててスケッチブックを置いた。



「こんなとこで何やってんのよ」

暗がりから聞こえたのはミサトの声だった。



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