あいつの頭の中(仮タイトル)
始まりは終わりに等しい
前途多難
初日は散々だった
母が言っていたテーブルの上にあるはずのおにぎりが無く、散々探した結果、テーブルとイスの間にあったのを発見したのは、探しだしてから二時間後の事
クローゼットに服を整理するも、全く洒落っけのないあたしには、このクローゼットは広すぎて
母が持たせた非常袋やら、非常食、冬用の布団やらで隙間をうめた
いざ寝ようとした時に、夏用の布団までクローゼットに閉まってしまった事を思い出し、
それも最悪な事に一番奥の一番下のダンボールにあり、また1から荷物を整理する羽目に
やっと寝ようと落ち着いた深夜2時頃に、家の近くの大通りに、バイク数十台がたむろし、騒音が一時間続いた
深夜3時にやっと眠りにつけ、夢を見た
夢の中のあたしは、可愛らしい格好をして、はしゃいでいた
誰かを待っているようだった
「お待たせ」
向こうで男の人がヒラヒラと手を振っている
幸せな夢だ
あたしはその人に駆け寄る
顔を見上げる…
━━━━━━ピンポーン
すっごくいい所で、チャイムが鳴った
眠りが妨げられ、苛々しながら、携帯の時計を見る
午前6時
「こんな朝から誰だろう」