あなたが愛しくて...




顔をあげると痛いくらい真剣な裕也の目があった。







「・・・無理だよ。」






振り絞って言葉を呟く。






ここにいたらダメ。
...頭の中でなにかが
鳴り響いた。





振り返って綾の元へ帰ろうとするとまた裕也に腕をつかまれる。





「やめっ・・・っ」




抵抗して腕を振り払おうとすると、そのまま裕也の方へ引き寄せられる。





息がかかるくらい裕也の顔が近くにある。




「離してってっ!!」
離れようとしても、ビクともしない裕也を睨み付ける。





突然裕也の右腕が莉子の頭の後ろに回され引き寄せられる。





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