ナミダボシ



あっという間に朝になり、朝食を食べ、新しい通学路を歩いている。

昨夜はなかなか寝付けなかったわりに、朝になるまでの時間はとても早く感じた。


はぁ。
心臓が痛いし、足取りも重い。



「おはよーっ、早苗っ!!」

ポンッと軽く肩を叩かれ、振り向くと鶴女の友達、ミカちゃんだった。


「あ、ミカちゃん。おはよー…」
どうやらミカちゃんも舘ノ目に通うみたいだ。


「いよいよだね、新しい学校」
「うん。そうだね」
あたしは自分の足元に視線を落とした。


ああ、もうだめ。
手足は震えるし、絶対顔もひきつってる。
どうにか平然を装い、ミカちゃんと共に舘ノ目の門をくぐった。




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