水音
「悠奈、一人にしてゴメン。」
「ううん。」
「でもな、俺も辛かったんだよ?俺だって赤ちゃん欲しかったし。」
「うん。」
快の言葉にあたしは頷くだけで精一杯。
「俺らにはまだ早かったんだ。俺が悠奈をしっかり支えられるようになったら、きっとまた、赤ちゃんも戻って来てくれるよ。」
初めて快がしっかりとした言葉で語った。
年下の男の子ではなく、一人の男として…
あたし達にはまだ未来がある。
そう信じてもいい?