甘い甘い恋
「…いいよ。心配したあたしが馬鹿だったんだから。」
ぷいっとあたしは雷哉がいない方を見る。
「ゴメンって…俺はちょっと何て言うか…」
雷哉は再び頬を赤く染める。
「…嘘だよ!大丈夫。わざわざ謝りに来てくれてありがとう!」
あたしはニッコリ微笑んだ。
そうすると雷哉はため息を深くつきその場にしゃがみ込んだ。
「…ったく…あっちぃ…」
確かに雷哉は段々顔が赤くなっていった。
「…あ。冷却シートあるから貼る?」
「あぁ。」
あたしは手に握っていた冷却シートを雷哉のデコに貼る。
「…冷たくねぇ…」
貼るなり雷哉は文句を言う。
「誰かさんがあたしの手を跳ね退けたからでしょ。」
あたしが言うと雷哉はあたしの隣に腰をおろした。
「…だな。」
言った瞬間雷哉はあたしの膝に寝転んだ。
「ちょっ!何すんのよっ!」
バコンッ!
あたしは思わず雷哉の頭を退けた。
「いってぇな!お前の膝冷たくて気持ちいいんだよ…」