甘い甘い恋

「…恋人?」

美嘉さんはそれに反射的に返答をした。

まさか聞かれると思っていなかった僕は焦った。

「…はい。美嘉さんが僕の恋人になったらです。」

僕は冗談混じりに言った。

「…ちょっ瑠衣?正気か?」

雷哉が僕に聞いてくる。

僕の耳に聞こえてないふりをする。

「…あたしも瑠衣くんは好きだよ?」

美嘉さんは思いがけない事を言う。

「…それはどういう意味で?」

僕は聞き返す。

まぁ美嘉さんにちゃんと好きって言ってもらえる様に試すみたいな感じですかね?

「美嘉…帰るぞ。」

「…えっ、ちょっ!」

僕の大好きな美嘉さんが雷哉に手をとられ連れてかれている。

僕はとっさに雷哉から美嘉さんを奪った。

「おい瑠衣!?」

驚いた雷哉を僕は無視して進んだ。

「…瑠衣くん?」

美嘉さんは歩いている時ずっと僕の名前を呼んでいた。
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