甘い甘い恋

ちなみとは高校に入ってから婚約相手だと聞かされた。

嬉しくもなんともなかった。

もうあんな思いなどしたくない。

そう思った。

でもその時は好きな人がいなかったから適当に曖昧な返事をした。

でも今は…

美嘉さんという大切な人がいます。

誰にも譲れない人がいます。

「…大好きな人がいるからです…」

「…人間？俺らヴァンパイアを理解してくれると思ってんのか？」

湊は冷たい表情をした。

「…理解してくれます。僕がヴァンパイアだって言ってもまだ僕を好きだと言ってくれました。」

僕も真剣な表情をして言った。

「…信じられないな。瑠衣明日から学校行くな。少し俺ら話しをしよう。解決するまで」

明日から学校行くな…??

美嘉さんと会えない??

そんなのたえられない。

でも今は湊に理解してもらわなきゃならない。

「…わかりました。でも今、少し出かけさせて下さい。」

「…今日だけな。」

湊に許しをもらい美嘉さんがいる隣室まで急いだ。