甘い甘い恋

すると家のチャイムが鳴った。

あたしは瑠衣かも!!!

と思い全力疾走で玄関まで向かった。

「はい!!」

ドアを開けて顔を出したのは彰だった。

「…彰??」

「うん。」

彰とは正直あんましゃべったことがなかった。

「どうかした??」

あたしが問うと彰は口を開けた。

「…迎えに来た…」

「…えっ??瑠衣わ??」

あたしが言うと彰は顔を斜め下に俯いた。

「…瑠衣は当分外出禁止になった。」

彰はあたしに申し訳なさそうに言った。

「…そっか…」

あたしはそれだけ言い部屋に戻ってスクバを取り、また彰のとこまで急いだ。

「…行くか。」

彰はそれだけ言うとあたしのスクバを持った。

「自分で持てるよ!!!」

「…瑠衣に頼まれた。」

また彰は進んで行く。

あたしは彰の背中を見ていた。

瑠衣が頼んだ…??

ちょっとはあたしのこと考えてるって自惚れていいのかな??

あたしは一人顔をにやけさした。
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