甘い甘い恋
ちなみちゃんは反抗的にあたしに言った。
「…あたしは不可能を可能にする。大体勝手に決めつけないで。あたしは100年生きる自信あるから!!」
あたしがそう言うと真っ先に雷哉が爆笑した。
「…100年生きるとかウケる!!!」
雷哉はそう言い腹を抱えていた。
「…ちなみにはわからない…どうしてそんなに他人にゾッコンになれるの??あたしはまだ一度も本気の恋をしたことがない…」
ちなみちゃんは悲しげな表情を浮かべた。
今まで本気の恋をしたことがない…
あたしには信じられなかった。
生きてれば一度くらい好きな人が出来ると思うから…。
「…ちなみちゃん…本気の恋は待つんじゃないんだよ。自分から掴みに行かなくちゃ。」
あたしがガッツポーズをするとちなみちゃんは笑みを浮かべた。
「…そうね…あんたなら瑠衣とくっついてもいいかもね。あたしからも婚約発禁のこと言ってあげる。」
ちなみちゃんはそう言うと教室から出て行った。